こんにちは。院長の前田です。

前回の続編で、除菌治療の流れについてご紹介します。

 

胃がんリスク検診などでピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)感染が疑われた場合、内視鏡検査(胃カメラ)で「慢性胃炎」であることを確認してから、除菌治療をおこなうことが保険診療で認められています。

 

ピロリ菌の除菌治療により、胃がんの発症リスクを約1/3に抑えることができ、これこそがピロリ除菌治療の最大の目的といえます。

 

通常、2種類の抗生物質と胃酸の分泌を抑える薬を組み合わせて、1週間の内服治療をおこないます。

除菌の成功率は、70~80%程度です。一昔前と比べて抗生物質耐性のピロリ菌の割合が増えて、除菌に失敗する方が4−5人に1人程度います。

きちんとピロリ菌が除菌できたかどうか、服薬終了後6週間くらい経ってから呼気試験(または便の検査)で判定することが大切です。

もし、1回目の除菌治療でピロリ菌が残っていた場合には、抗生物質の組み合わせを変えた二次除菌治療が可能です。二次除菌治療も保険の適応があり、成功率は90%程度です。

日本人の場合、乳幼児期の感染がほとんどですので、除菌治療成功後に再感染する割合はかなり稀です。

 

除菌治療後に、胃の調子がよくなる方も多く、「胃の病気とおさらば・・」と言いたいところですが、胃がんの危険性がゼロになったわけではありません。除菌治療後でも、胃粘膜の萎縮・腸上皮化生という“老化変化”が残っていると「早期胃がん」が見つかる場合があるので、年1回の定期的な内視鏡検査を続けていくことが大切です。

 

ピロリ菌・・除菌後も油断禁物ですね。